「しらたき」と「糸こんにゃく」。
どっちもこんにゃくなのですが、何がどう違うのか??
「糸こんにゃく」って黒いほう?
そして「しらたき」は白いほう?
と思われた方もいるかもしれませんが、
白い糸こんにゃくもスーパーでは売られていますし、黒いしらたきも売られています。
白いこんにゃくと黒いこんにゃくの違いって?
ところで、「しらたき」も「糸こんにゃく」も同じこんにゃくですが、
白いこんにゃくと黒いこんにゃく、成分に違いがあるのでしょうか?
「黒いこんにゃく」の黒い粒の正体は、実はアラメやひじきなどの海藻です。
アラメとはコンブの仲間で、ワカメより肉厚の海藻です。
昔のこんにゃくは生のこんにゃく芋で作られていましたが、芋の皮が入るため
見た目が黒っぽくなっていました。
江戸時代になり、こんにゃく芋を精製した粉が製造されるようになったため
粉からこんにゃくを作るようになりました。
ただ、西日本ではこんにゃくは芋から製造されていたため、粉で作られた白いこんにゃくは見た目で好まれませんでした。
そのため、ひじき等の海草で色をつけ、こんにゃく芋で作られたこんにゃくと同じ色味にして販売するようになったのです。
現在でもスーパーで販売されているこんにゃくは西日本は黒、東日本は白が中心です。
さてそこでしらたきと糸こんの違いとは?
しらたきと糸こんにゃくの違いは、色味の違いと同じで地域性によるものです。
そもそもしらたきは主に関東で製造され、
糸こんにゃくは関西で製造されていました。
関東で製造されていたしらたきは
完全に固まる前のこんにゃくを、円筒の細い穴からところてんのように押し出したものを
お湯の中で固めていました。
ちなみに「しらたき(白滝)」の語源は
ところてんのように押し出されるこんにゃくの形状が、
白いしぶきを上げて、流れ落ちる滝のようにみえることからついたのだそうです。
そして、糸こんにゃくは
完全に固まったこんにゃくを細く切って糸状にしたものです。
このように製造方法が違っていたため、その頃はしらたきの太さは2~3mm、
糸こんにゃくの太さは4~8mmでした。
でも、今はどっちも同じ製造方法です
しかし現在。
「しらたき」も「糸こんにゃく」も全く同じ製造方法で作られています。
よって、太さも一緒。
ただ、昔の名残で東西で呼び名が違っているという状態で、
関西では「糸こんにゃく」、関東では「しらたき」という呼び名になっているというわけです。